リーダーがなすべき4つのタスク
伊賀泰代さん著の「採用基準」という本を読みました。
この本との出会いは、入山章栄さん著の「世界標準の経営理論」という本を読んでいる中で、本書の紹介があり、興味を持ったことがきっかけで本書との出会いを迎えることができました。
本書では主にリーダーシップの重要性を説いていて、非常に学びのある本であったことから、その中からの学びを複数回に分けてまとめていきます。
今回は本書の中で紹介があり、学びのあった事柄の一つである、「リーダーがなすべき4つのタスク」についてまとめていきます。
リーダーがなすべき4つのタスク
「リーダーがなすべき4つのタスク」とはどういったものなのでしょうか。
本書で述べている4つのタスクはどれもシンプルですが、その一つ一つはとても重要なものです。以下がその4つのタスクになります。
- 目標を掲げる
- 先頭を走る
- 決める
- 伝える
それでは、上記を一つずつ考察していきましょう。
目標を掲げる
まず、1つ目は『目標を掲げる』というものです。本書では、以下のように述べています。
リーダーに求められるのは、チームが目指すべき成果目標を定義することです。そして、その目標は、メンバーを十分に鼓舞できるものである必要があります。
一般的にチーム自体の成果目標は、上司が決定するものではないかと思う方もいるかとおもいます。
重要なのは、チーム目標を他人事にしてはならないことではないかと考えます。
目標を与える側は引用の通り、チームメンバーを惹きつける目標を設定する必要があります。
ですがその一方で、目標を与えられる側は、チーム目標設定時に、こうした目標を設定すべきではないかと提起したり、与えられた目標の背景や意図を考察し、将来、自分がチーム目標を設定する時の準備をしておくことが良いのだと思いました。
上記に加え、もう一節引用します。
目標、すなわちゴール(到達点)をわかりやすい言葉で定義し、メンバー全員に理解できる形にしたうえで見せる(共有する)のが、リーダーの役割です。
私は、抽象的な表現を具体的に言葉にできるかいうことはリーダーに求められる素養の一つでだと考えています。
中間管理職クラスでは、経営層の描く抽象的なビジョンやミッションを、自チームの状況や達成すべき課題と照らし合わせ、具体的な目標に変換する(言語化する)という力が求められます。
そうした面からも、ゴールをわかりやすい言葉で定義し、チームメンバーにわかりやすい形にして示すといったことは、確かにリーダーの役割であると腑に落ちています。
先頭を走る
2つ目のタスクは「先頭を走る」ということです。印象的だったのは以下の一節です。
「誰かこれにトライしてみたい人はいますか?」と問われた時に、周りの様子をうかがうのではなく、すっと自分の手を挙げて、「私がやりましょう」と声を上げるのがリーダーです。
他海外企業の方とやりとりしている中でも感じるのは、日本人は自らの意見を表立って発言する人が少ないという点です。
逆説的に言えば、日本社会において「私がこれをやるんだ」と声をあげることのできる人が他国よりも求められているということなのかもしれません。
誰も手をあげない中、一人意見するのは勇気のいることですが、それをするからこそ、リーダーシップが取れるようになっていき、リーダーとしての素養が身につくのでしょう。
まさにリーダーとしてなすべきタスクです。
決める
3つ目のタスクもシンプルです。
ですが、この『決める』という行為が得意だといえる人は決して多くはないでしょう。
私も決して得意ではありませんが、リーダーとして重要なタスクな1つであることは間違いありません。
リーダとは、たとえ十分な情報が揃っていなくても、たとえ十分な検討を行う時間が足りなくても、決めるべき時に決めることができる人です。
リーダーは、
- 適切なタイミングで、
- 限られた情報を活用し、
- チームや組織を導く最適な意思決定を行う
必要があります。
判断が遅れては競合に遅れを取ったり、機を逸してしまったりといったことになりかねせん。
『然るべきタイミングで『決める』ことができる』ということも、リーダーとしての重要なタスクであることを再認識することができました。
伝える
最後の4つ目は『伝える』ということです。これが簡単に見えて、なかなか難しいと私は考えます。
3つ目の『決める』ということに通じますが、リーダーは明確に他者に対し、自分の言葉を使って、納得のできる言葉を相手に伝えていく必要があります。
日本では空気を読むという文化がありますが、現代の日本において、もはや一切通じないものと考えても良いでしょう。
今後、企業が多様性を受け入れていく中で、チームメンバが多国籍になっていきます。
日本で仕事するとしても、第二言語として日本語を話す人がチームにいる中で、短くわかりにくい言葉で話、
「後は空気読んで動いてね。」
では、聞いている側からすれば厳しいものがあるでしょう。本書でも、明確にその点を伝えてくれています。
黙っていても伝わるとか、わかってくれているはず、は通用しません。
この採用基準という本は、今から10年近く前に初版が発売されていますが、既にその頃から空気を読む文化に警鐘をならしてくださっています。
さらには、
なぜこの案を選んだのかという判断の根拠も、言葉で説明する必要があります。これが説明責任(説明責任)と呼ばれるものです
とも言っており、まさに、アカウンタビリティと言われるものです。
リーダーとして、リーダーがその結論に至った背景や理由をしっかりと明示できてこそ、リーダーであるのだと思います。ですが、相手に納得や理解をしてもらうのに一回で納得して貰う必要はありません。
リーダーのポジションにある人は、何度も繰り返して粘り強く同じことを語り続ける必要があります。
引用の通り、相手に納得してもらうために何回でも伝えればよいのです。
過去に何回も伝えたことを相手が理解してくれていないと、正直に言ってガクッときてしまうことはどなたでも経験したことがあるのではないでしょうか。
ですが、そういった落胆する気持ちを抑え、何度でも相手に伝えるということが必要なのでしょう。
お祈りを何度繰り返してもご利益は減らない
これは『1兆ドルコーチ』の一節ですが、私は、何かあればこの言葉を自分の胸に言い聞かせるようにしています。しかし、それでもなかなか上手くいきません。
今回の本書からの学びを活かし、私も『伝える』というリーダーとしてのタスクを行えるようにしていく必要があるなと、気持ちを入れ替えるきっかけとなりました。
以上が、リーダーがなすべき4つのタスクです。
この4つのタスクを学び、私が感じたことを今回の結びとします。
この4つのタスクとは、どんな年齢層、役職、性別などを問わず、リーダーを目指す人がなすべきタスクであるということです。
環境や置かれた状況は、その人その人違いはあるかと思います。しかし、どのような環境、状況におかれたとしても、この4つのタスクを身につけ行動するという事は必要です。
つまり、早く身につければ身につけるだけ、社会に貢献できる機会が増すということになります。
その一方で、いつからでもリーダーシップを発揮することは可能であるのだとも思います。
本書では、
リーダーシップを身につければ、自身が人生のコントロール握ることができる
とさえ言っています。
何歳からでも遅くはありません。
自分の人生を有意義に過ごすためにも、今この瞬間から、改めてリーダーシップを意識し、行動してきたいと思います。